ましもきんとキャリア

キャリア・人生に悩める全ての人に。

ベンチャー企業ってどんなところ?

こんにちは。

「今日はベンチャー企業ってどんなところ?」

というお題でお話したいと思います。

 

ベンチャー企業に興味があるけれど、実態が分からな過ぎてなんだか怖い・・」

そんな方に酸いも甘いも含めて開示できればと思っています。

プロフィールにも書かせていただきましたが、ましもきんは、大手日系生保→大手クレジット会社を経て、現在は人材系のベンチャー企業で働いています。

フェーズとしては、「スタートアップ」と言われるもので、100名前後の規模感です。(入社時は50名前後)

10000名規模の会社から、50名規模の会社まで経験していることや、人材系の企業勤務であることから様々なベンチャー企業を見てきており、フラットで幅広い目線でお伝えできることがあるかなと思います。

そんなベンチャー企業ですが、とにかく情報をとるのが難しい・・私もベンチャー企業への転職を考えていましたが、周りで働いている方も少なかったですし、飛び込んだ当時は50名規模の会社だったのですが、実態が不明すぎてとても踏み込むことを躊躇しました。

未だにこの実態は変わっていない部分が多分にあるかと思うので筆をとった次第です。

 

私が思うあくまで一般化したベンチャー企業の特徴は以下のような点にあると思っています。

※勿論個別企業の特徴があるので、全てがこの限りではない

  • 社員が同じ方向に向かっていて、モチベーションが高い
  • 仕組み化されていない
  • ポジションが増えるのでチャンスがある(&年功序列でない)
  • キャリアを能動的に築ける

それぞれについてお話していきたいと思います。

  • 社員が同じ方向に向かっていて、モチベーションが高い

こちらは所謂理念共感といった言葉で表現されますが、大きな組織と比較した時に、組織が実現を目指す理念への共感の強度が高い社員が多い傾向にあります。大きな組織になると、別の目的(給与や福利厚生等の諸条件)で入社する方も多いですし、日々の仕事の理念との接続も感じづらく徐々にモチベーションダウンしていく傾向にあると思います。学生時代の経験等を思い出してみるとイメージ湧くかなと思いますが、部活やサークルでも、組織が小さい時は思いを一つにしているが、大きくなってくると徐々にバラバラになりますよね。それと同じ話かなと思います。

  • 仕組み化されていない

とにかく自分で仕組みを創っていかねばならないシーンが多くなります。マニュアルのようにナレッジをシェアするようなツールは勿論のこと、業務プロセスも良くも悪くも整備されず仕事が属人化していることが多いので上流部分等から定義し直して設計する必要があります。良く言われるのは、50人の壁というもので、社員数が50名を超えると様々な壁にぶち当たりますが、仕組み化せねば持続的な成長を見込めないフェーズになってきたりします。これはとてもしんどいプロセスですが、キャリアにおいてはプラスに働きます。作られた仕組みの上で仕事をしてきた人と、仕組みを自ら構築していた方では転職マーケットにおける評価に雲泥の差が出てきます。

  • ポジションが増えるのでチャンスがある(&年功序列でない)

ベンチャー=成長している企業と定義することが多い前提で、事業の拡大に伴いポジションが増えていく傾向にあります。よって、年次に関係なくマネジメントポジションにアサインされる可能性が高まります。人数も少ないので良くも悪くも年功序列と言っている暇はなく、実力があれば登用されます。これが大きな企業だとそうもいきません。基本的に事業の大きな拡大は見込めない、むしろ縮小している場合も多々ある上に、マネジメントポジションにはおじさんがわんさか腰を据えています。

  • キャリアを能動的に築ける

 人数が少ないため、人事部との交渉もしやすいし、ミクロに1人1人のキャリアに向き合ってくれる傾向があります。よって、自分で能動的にキャリアを築きたい方にとっては良い環境と言えます。これが大企業だとそうはいきません。1万人の希望を聞いていたら配属なんて決められないですよね。。私は前職の2社で配属希望を毎年とられていましたが、希望が叶った方をほとんど見たことがあります。形骸化している印象を受けました。

 

粒度の大きなものを列挙してみました。

少しはイメージが湧いたでしょうか?

ポジティブな書き方をしてしまいましたが、これは裏返して解釈することもできます。

仕組み化されていない環境で働くことは、自分が仕組みを創る必要があるのでとても大変ですし、実力主義の環境で自分自身でキャリアを決めていかなければいけないことも意思がなく、モチベーションが中途半端な方にはとても辛い環境です。

ただ、少しでも前向きに挑戦したい気持ちがある方には是非思い切って飛び込んでみてほしいです!とてもチャレンジングで楽しい毎日が待っています・・!

親ブロック。

こんにちは。

土曜日ですね、みなさんゆっくりお過ごしでしょうか?

今日は「親ブロック」についてお話したいと思います。

そもそも「親ブロック」とはなんぞや?と思う方も多いかもしれません。これは何か重要な意思決定をしようとした際に、親からの引き止めが入ることを意図した言葉です。

就職、転職、恋愛、転居等々、人生には定期的に大きな意思決定を迫られるシーンがありますが、親の善意の元、引き止めが入るシーンが多々あります。

例えば、就職・転職の場合はネームバリューや、条件面等を鑑みた引き止めが入ったり、転居は危険度や、手の届かないエリアに行くことへの寂しさから引き止めアクションが走ることがあります。気持ちはわかりますよね、愛する子供のことを思い、親目線でリスクをとる選択を止めたくなるのはわかります。勿論アドバイスは真摯に受け止めた方が良いですし、的を得ていて従った方が良い場合もあります。ただ、「人生経験豊富で自分のことを思ってくれている親の言うことだから従おう」といった安直な判断のもと、引き止めに応じると後悔する場合も多々あります。今回はキャリアにおける「親ブロック」の罠、について少しお話します。

キャリアにおける「親ブロック」ですが、多くは上述したネームバリューや、条件面等といった観点に着目して行われることが多いかと思います。親心からすると、ネームバリューや、条件面が良い企業選択をしてほしいと思うのは当然かと思いますし、ネームバリューがある企業に就職すれば安泰だった時代を生きてきた世代なので、善意でしかない引き止めだと思います。ただ、ここには罠があります。

「なぜ、親世代はネームバリューのある企業に就職すれば安泰だったのか?」

親ブロックに従う前に、この問いに対する解をしっかり持っておかなければなりません。端的に言うと、「構造上伸びることが間違いないボーナスタイムだったから」です。説明していきましょう。

親世代はいわゆる高度経済成長期を生きてこられました。人口は右肩上がりで増え、護送船団方式国の規制に守られながら企業は成長することができました。また日本人の国民性である、小さな改善を繰り返すことが勝負を制するメーカーが覇権を握っていた時代でした。こういった状況下では、自然と企業の業績も伸びていく構造にあったんですよね。一方で今はどうでしょうか?人口は減少の一途を辿っており、コロナ禍でそれに拍車がかかっています。2050年には人口9000万人を割ると言われていますが、前倒しのスピード感かと思います。また、規制は緩和されており、競争は自由ですし、メーカーより顧客に近いIT系の企業がビジネスにおけるヒエラルキーで頂点をとっており、日本は後塵を拝している状況です。冷静に考えて、思考を転換しなければいけないのです。

「昔のように、ネームバリューのある企業に就職しても、安泰な未来は待っていない」のです。

ではどういった組織を選択すべきか?については、また今後どこかでお話しようと思いますが、安直に親ブロックに屈してはいけません。思考の独立性を持ち、自分で調べ、自分の頭で考えて後悔のない選択をしてほしいものです。

このあたりの解像度を上げて、周囲に振り回されない選択をしたい方は以下の書籍を読むことを強くお勧めします。

「Shapers 新産業をつくる思考法:伊藤豊」

という書籍です。

こちらにキャリア選択におけるありがちな誤謬を正す知識が記載されており、それを踏まえどういったキャリア選択をすることが肝要なのか?を明確にすることができます。是非お手にとってみてください!

kindle版>

<単行本>

 

「やりたいこと」の見つけ方

こんにちは。

みなさん土曜日いかがお過ごしでしょうか?

本日は「やりたいことの見つけ方」についてお話したいと思います。

このテーマで悩んでいる方、多いのではないでしょうか・・?

何を隠そう、私もこのテーマに軽く5年は悩まされたのではないかと思います。

悩み過ぎて、精神的に相当追い詰められたこともあります。

具体的なエピソードをお話すると、お恥ずかしながら前職の時にどうしても仕事に動機付けなくなり、会社の前まで行くもエントランスから中に踏み込むことができず、そのまま何の連絡も入れず1日放浪したことがありました・・笑 それくらい、「やりたいこと」というテーマは人を悩ませるものだと思います。

もう一つこのテーマに関する難易度の高さについてソフトバンクグループの社長である孫正義さんも語っています。孫さんは、

 

・「登る山を決める、それで人生の半分が決まる」

・「腹の底から登る山を決めれられていない人が99%だ」

・「なんとなく人生を過ごして、こんなはずじゃなかったとご両親は大概言っている」

 

と話しています。

興味ある方は以下の講演を見てみてください。


www.youtube.com

 

そんな、人々を悩ませる「やりたいこと」ですが、どうすれば見付かるんでしょうか?

僕の一つの解は「情報量を増やす」です。

考えてみれば当たり前の話ですが、人は知らないことは「やりたい!」と思えません。

例えば、幼稚園の時の夢ってなんでしたか?ケーキ屋さん、総理大臣、サッカー選手・・等ではなかったでしょうか?ここで、急に「ブロックチェーンに関わりたい!」とか言い出す子供はいないですよね笑 これはそもそも知らないのでやりたいとも思えない状態になっていると思います。

では、現時点での自分はどうなのか?改めて考えた時に、知らないことが沢山あるのではないでしょうか?テーマとしてという話は勿論、知っていると思っていても、具体的な仕事の内容までは知らなかったりする。

私の実例で言うと、悩む中でとにかく行動して情報量を増やしました。具体的には社内でも海外トレーニー制度に挑戦してみたり、土日はNPOに参画してプロボノ(ビジネススキルを活かしたボランティア)として活動してみたり、業務が終わった後は社外の方と積極的に交流をはかったり、といった形です。ここまで活動的にやるのはちょっと・・という方も、読書やメディアで情報収集するだけでも世界は拡がると思います。

「やりたいこと」を探すことと向き合うのは辛いことも多々ありますが、「これだ!」というものに出会って一度きりの人生で登る山を決めて活き活きと過ごしたいですね。

 

ちなみに、やりたいことを見付ける一助になる書籍を紹介しておきます。こちらは適性という観点で道を提示してくれます。

「苦しかったときの話をしようか:森岡毅」です。

就職活動生の娘さん宛に綴られたものです、キャリアに悩める就職活動生や若手ビジネスパーソンにお勧めの一冊です。適性の見つけ方、挑戦できない人間の本質、結果を出していくことの大事さが身に染みます。
キャリアについて書かれている本ではありますが、森岡さんが娘さんに宛てた書籍であることからとても読みやすいし心温まります。こちらの本で印象的なのは、適性を見出すメソッドと、人間の自己保存の本能、ビジネスでは結果が全てだということ。適性を見出すメソッドについては具体的な手法踏まえ、人はC・T・Lのタイプにプロットされるという話と、それを踏まえた適職の例の提示があります。自分のビジネスで活かせる強みって何で、具体で言うとどんな仕事なの?という部分が見えていない方は光が見えそうです。自己保存の本能については納得感がめちゃくちゃあったし、メタ認知しながら行動していくことはビジネスシーンは勿論生きていく上でプラスになるなと思いました。要は本能レベルで人は挑戦=変化を拒絶しており、その副作用として不安を感じさせられるというもの。不安になっている時をポジティブに捉え、挑戦する時を前向きにしてくれます。

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転職活動を始める際に大切なこと。

今年のGWは緊急事態宣言もあり、自宅でゆっくり過ごされる中でキャリアについて考える時間があり、転職を検討される方もいるのではないでしょうか?

転職の検討については、以前書いた記事から示唆を得られる部分があると思うので、是非目を通していただきたいですが、転職活動を始める際に大切なことを今日は書きたいと思います。

  1. 軸、ないしは目的を明確にする
  2. 人材業界のビジネスモデルを理解する
  3. 転職エージェント選びは慎重に

以上3点について、お伝えしたいと思います。

「軸、ないしは目的を明確にする」

要はなんとなくで動かないようにしましょう、ということです。仕事をしていると辛いことや嫌なことが沢山ありますね。業務自体への共感もそうですし、待遇面でも納得いかないことがあるかもしれません。人が合わない等も有り得ますね。現状から逃げることだけで、何となく別の場所に正解を求めるのは非常に危険で、青い鳥症候群的にジョブホッピングを続けるリスクがあります。できれば、自己内省を丁寧にすることで、仕事をする上での軸を明確にする。もし難しければ、自分がなんのために転職するのかの目的を明確化しましょう。軸自体は就業経験を経ることで顕在化する可能性がありますし、目的さえあればまた上手くいかなくても次の選択に向けた修正ができます。

「人材業界のビジネスモデルを理解する」

大半の方が、転職を考えたら転職エージェントを活用されるでしょう。私は初めて転職エージェントを活用する際、無邪気にも無料で相談に乗ってくれて企業も紹介してくれるなんて、とても親切なサービスだなあと考えていました。ですが、世の中にはそんなうまい話はありませんw人材業界のビジネスモデルは、基本的に求職者(転職される方)が、転職エージェントが紹介した企業に入社し、一定期間が経過した時点で、紹介した企業→転職エージェントにお金が流れるビジネスモデルです。多くは、紹介した方の年収の35%程度が報酬として転職エージェントに流れる仕組みになっています。つまり、転職エージェントとしては、なるべく自社が紹介した企業に転職させたいと考え、なるべく提示される年収水準が高い企業に入社してほしいという心理が働きます。こういった背景から、最近は大量採用を進めているコンサルティングファーム等をとりあえず紹介してくるエージェントも多いようです。大量採用しているということは、合格する可能性が高いですし、給与の水準も高いので転職エージェントのビジネス的には願ってもない案件なのです。

「転職エージェント選びは慎重に」

これは上述した人材業界のビジネスモデルを念頭において、健全に懐疑的な目で転職エージェントを選ぶことが大事です。とりあえずコンサルティングファームアクセンチュアや、デロイトトーマツコンサルティング)を紹介してくるような転職エージェントは顧客本位でない可能性があるので要注意です。コミュニケーションをとる中で、しっかり自分のことを知ろうと話を聞いてくれたり、紹介してくれる案件についても自分の志向を踏まえた丁寧な提案をしてくれるか見極めましょう。もし、大丈夫な方なのか判断がつかない・・といった場合はましもきんに聞いていただければアドバイスさせていただきます。

転職は、前向きに使えれば人生を前向きにしてくれる有効なカードだと思います。是非、良い転職をされて人生の幸福度を高めていただければと思います。

自分は地頭が悪い・・と諦めたら試合終了!

GWに突入しましたね。緊急事態宣言が出て自粛モードかつ、全国的に雨模様という何とも盛り上がらないスタートですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

 

さて、本日は標題の通り地頭に関する自己認知や、そこからくる諦めについてお話をしたいと思います。

皆さんは、「自分は地頭が悪い・・」と自己に限界を感じたり、時に失望したりしていることはないでしょうか?私はありましたし、今でも時々この考えに至ることがあります。例えば、

・ディスカッションについていけない

・相手の話していることが理解できない

・説明をするが相手に上手く伝わらない

等々のシーンでこういったことを感じ、落ち込むことがあります。

確かに、人には能力があり、それぞれの限界はあるかもしれません。そこは否定しませんし、事実かなと思います。ただ、多くの場合は地頭の問題ではなく、思考法や、知識の欠如からくるものが多いのではないかと感じます。

私の場合がまさにそうだったり、マネジメントをする中でそう感じることが多々あります。

例えばの例を出すと、「自分は地頭が良くないし、ひらめくタイプではないから新規事業を考えるとか、斬新なアイディアを考えるのは無理である」と言った話をよく聞きます。

これは全くの間違いで、新たなアイディアの創出は地頭や、ひらめきによるものではない場合が多いです。勿論そういったものに起因することもありますが、大半は違うという研究結果が出ているそうです。ではどこから生まれるものかというと、既存のアイディアの組み合わせや、別の領域における事象や構造の転用によるものだったりが大半を占めます。

思考法で言うと、アナロジー思考というやつが力を発揮する分野です。アナロジー思考を体得していれば、この課題感を解決する大きな糸口になると思います。現に私は当該課題感を長く拭えませんでしたが、アイディア創出のプロセスや、アナロジー思考について学んだことでかなり苦手意識は克服されたように思います。自信を持ってアイディア創出のブレストの場にも参加できるようになりました。

もう一つ例を出しましょう。「自分は地頭が良くないから、ディスカッションについていけない」という話もよく聞きます。ここも私がとても悩んだ話なので、気持ちは分かります。

これは冷静に紐解くと、大きく二つの力が欠けている可能性があり得ます。一つは、ロジカルシンキングで、もう一つが知識です。

ロジカルシンキングはコミュニケーションにおける最重要と言っても過言ではないスキルですが、相手の話を聞く、自分の話を分かりやすく伝える上で力を発揮します。要は構造的に整理する力ですね。これができないと、相手の話は文章の羅列として頭に入ってくるため、話が長くなると何を言われたのか全く分からなくなります。相手に伝える際も然りですね。

また、知識については意外と盲点ですが、前提知識が不足している、ないしは知っているがディスカッションのように瞬発力が求められる場で情報処理できるほどの理解度に達していない可能性があります。当事者で議論に参加していて話が理解できないとパニックに陥りがちですが、意外と「ただ知らない」だけのことも多いです。

このように、「地頭問題」として思考停止して片付けてしまいがちな問題は、思考法や、知識の習得で解決できるものも多いです。大事なのは、自分が「地頭問題」だと片付けてしまった問題がどんな構造で起きているのかメタ認知すること。メタ認知できなければ、(むしろ最初は大半ができないと思います)周りの優秀なフィードバッカーを頼ってアドバイスを求めることかなと思います。

せっかく一度の人生、自分の可能性を信じて前向きに挑戦しましょう!この葛藤を乗り越えた先には成長した自分との出会いや、解決できる課題が増えたことによる爽快感が待っているかもしれません。

 

本日ご紹介したアナロジー思考、ご興味があれば是非読んでみてください。

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<単行本>

転職するべきか、思い留まるべきか?④(日系金融事務の独立志向:Tさん)

GWが迫ってきましたね、緊急事態宣言もあり自宅でゆっくりする時間が増えることもあり、キャリアに悩む方も増えてくるのではないでしょうか。

さて、本日はSNS経由でご相談いただいた方とキャリアのお話をしていたので共有したいと思います。

初めてお会いした方でしたが、とてもポジティブな悩みをお持ちで、読書家で自己研鑽に意欲的な素敵な方でした。

同様の悩みを持たれた方にお役に立てる部分もあるかなと思い、いただいた質問や、私からのフィードバックを綴りたいと思います。

 

【プロフィール】

・社会人二年目

・金融系の事務職

└営業志望で入社も事務職、細かい仕事は苦ではないものの、色々経験したい

・副業に挑戦中

独立志向の方向けのスクールにて、複数商材を営業として販売

 

【いただいたご質問】

・ましもきんの転職のきっかけ

【ましもきんからした質問と回答】

Q:Tさんはなぜ転職や独立を考えるのか?

A:ずっと会社で働くイメージがない
└今の会社にすごく不満があるわけではない
└上の方を見ていて、仕事ができるので尊敬はしているが、自分が将来歳を重ねてその立場になることに違和感がある
└会社とは別で動いていると、周りに独立している方が沢山いる、そういった方の姿を見るとそちらに惹かれる、想像できる

Q:なぜそういった方に惹かれるのか?
A:人と違ったことがしたい
└平凡なルートを歩みたくない、少し波乱万丈が合った方が良い
└この状態に慣れてしまうと、歳を重ねて何かやった方が良いと感じた

Q:なぜ平凡な選択に懐疑的なのか?
A:選択肢が常にあるから
└友人はずっと看護師、学生の頃から看護師の勉強をして夢かなったが、仕事が辛くて鬱になって休職中だと言っていた、その道しかないから挫折して病んだと思う
└会社で働く人も選択肢がなく、その道にずっとい続ける
└自分は本を読むのが好きで、色々な刺激的な人生を送っている人の話や、本を通じて色々な方に話を聞いたり、独立している方の話を聞いたら選択肢があると知ると自分で何かできた方が楽しいと思う

Q:今までの選択は波乱万丈なものを求めていた?

A:今までもワクワクする選択をした
└中学がバレー、高校は受かったところが強豪校だったが入部してみた
└大学は常に何かしたい思いはありつつ、留学をしたりした

Q:家庭環境での心当たりは?

A:放任主義ではある、価値観を押し付けられる感じ
└母は安全地帯にずっといたい人、人と違ったことはあまりという人

└ストレスだった、とにかく新しいことをしようとすると否定から入られる、なのでずっと一人暮らしをしたいとか思っていた

Q:選択肢の拡張を考えた時の今考えている方向性は?

A:転職か独立になる
└大手に入るのはそれだけ能力がないと内定ももらえないと思う
└転職したらランクが下がると思う、そこが難しいと思う
└やりたいという目標があれば、環境が良くなくてもやりたいことができれば良い
とてもやりたいことがない状態で転職するのは難しいなと思う

【見えてきたキャリアにおける大事な軸と背景】
・キャリアの拡張性
→今までの選択や、出来事からキャリアの拡張性(そのキャリアを選択した時に自分の選択肢が拡がる状態)が期待できることが大事。
特に、ご家庭の環境が大きい可能性があり、お母さまが安定志向で選択肢を狭めて生きられていたことを反面教師的に捉えられていたり、自分の前向きな選択を否定された経験が原体験として大きそう

【フィードバック】
大事な話が二つありそう。
①興味関心は情報量に比例する。
やりたいことがないのは普通なので、ネガティブに捉えない方が良い。日本人の6%しか仕事にやりがいを持てていないというファクトがあるほど。ただ、諦めるのは勿体なく、やりたいと思えることに出会える可能性はまだまだある。「興味関心は情報量に比例する」ので、アクションして、様々なことを経験する中で見えてくるものがある。分かりやすい例を出すと、幼少期の夢の話がある。小学校の時の夢って「お花屋さん」「サッカー選手」「医者」等々。ここでIT企業でアプリケーション開発したいとか言い出す子供は中々いない。これはそもそも選択肢を知らないから起こる。大人になってもこの構造は変わっていない。多少情報量は増えているが、特にToC向けのビジネス以外に触れる機会は日常的にあまりなく、やりたいことを拡張させるチャンスに乏しい。今やられているような、副業等を始め、様々な職種、業種と触れる機会を増やすべく、書籍を読んだり、人と話す機会を積極的に作られると良さそう。

②独立起業への認識バイアスをなくす。
スクールは得てしてブランディングの観点でポジティブな喧伝をしがち。よって、歪んだイメージが形成される可能性がある。なので、バイアスをなくすため、敢えて独立起業へのネガティブな話のシャワーも浴びておくべき。ここの情報がフラットにとれた状態でもまだ独立起業への高揚感が消えないのであれば是非挑戦してみると良い。

以上です。

同じような悩みを持たれている方がいましたが、一助になれればと思います。

Tさん、ポジティブなキャリア選択に向けて頑張ってください!!

 

 

ちなみに、同様の悩みをお持ちの方に是非読んでいただきたいお勧めの書籍をご紹介です。

「転職の思考法」(単行本)

「転職の思考法」(Kindle版)

 

 

・新卒でこれから会社を選ぼうとしている方
・漠然と現職に対する疑問を感じている方
・転職に向けて動いている方
にお勧めの書籍です。
 
キャリア選択に関する話が、物語形式で時系列で体系的に整理できます。私自身は二度の転職を経て、変化の激しいベンチャーに身を置いているので、主人公の悩みがもどかしく思えますが、当時悩んだ自分を思い出します。感覚的に転職を考えるが、何がボトルネックなのか言語化ができず、何が正しいのか分からず、動こうとしても何を判断基準にして選社すれば良いのか分からない。そこに自社、エージェント、家族も含めた保守的な人々等様々なポジショントークが絡んできてひたすらに困惑します。当時の自分のように、今もその荒波で死んだ目をしている人に是非読んで力強い一歩を踏み出してほしい、そのきっかけになる一冊です。

転職するべきか、思い留まるべきか?③(日系大手信販系勤務:ましもきんの場合②)

書こう書こうと思いつつ、前回からすっかり時間が空いてしまいました・・忙しい中で筆を執ることを習慣化することは中々難儀ですね。

また、リモート下の環境で働いており、常にデジタルデバイスに触れている状態で、仕事を終えた後にPCに触れる気力がなくなってしまうというのも大きいかなと思います。

さて、前回に続き、どこまで役に立つか分かりませんが、私の体験談について今日はお話したいと思います。

日系大手生保から日系大手クレジットカード会社への転職をした後のお話です。当時の私はフロント経験がなかったため、営業で希望を出していました。粒度は小さい悩みでしたが、現場経験がない中で企画系の業務に携わることに違和感を感じていたためです。しかし、結局配属されたのは、前職と同様の業務で、全社のKPI(目標)設計や、その進捗管理でした。前職のノウハウを最大限持ち込んでほしいとのことで、私としては内心自分の土俵だなと安心した一方で、また同じような仕事をするのか・・と困惑したことを覚えています。業務自体は前職以上に難しさを感じました、特定のエリアを担当し、現場感がない中でエリアを統括する支社の戦略に物を申し申されたり、経営層からは進捗について一方的に物を申されたりと、板挟みな状態で仕事をしていました。自力でどうにもならないことが多い状況で、これは中々に辛い役回りでした。何より、やはり改めて時間を経て感じることは、自分自身にビジョンがないことがボトルネックでした。働く上で、何を目指すのか、そこに自分の仕事が繋がっていると腹落ちできているかどうかは、仕事をする上で非常に重要なのだなと感じます。

一方でカルチャーは前職よりフィットしているように感じました。相対的にはヒエラルキーの意識が弱く、経営陣とも比較的ラフに接することができる環境でしたし、コミュニケーションもフラットでした。企業によってここまでカルチャーって違うんだな、と驚きました。

事業やビジョン共感性は低い状態の中で、私は段々と悩みを強くしていきます。今でこそ笑えますが、一度会社に向かう途中でどうしても会社に入れず、そのまま音信不通で放浪したこともありました笑 結局2日お休みをいただいて復帰できましたが・・その後も頭痛がひどく、明確にストレスを抱えていました。このままではまずいな、と感じしばらくしてがむしゃらに動きました。プロボノを始め、NPOに参画して休日に仕事をしてみたり、キャリア系のメディアや書籍を読み漁ったり、転職媒体を活用して企業の方と接点をとったり・・

1年ほどそんな時間を続ける中で(とても時間がかかってしまいました)、ようやく自分の中での軸が見えてきました。

①事業共感、ビジョン共感

②カルチャーフィット

③組織規模

の3点が軸になりそうだなと感じていました。

「①事業共感、ビジョン共感」で言うと、2社で感じてきた人の可能性が活かされていないという課題感、ないしはハンディキャップを抱えた方向けの仕事に自分が動機付けることが分かりました。これは改めて2社での経験を内省したり、NPOに参画した経験から出てきたものです。

「②カルチャーフィット」で言うと、フラットさや、自由さが自分の求めていることであることが分かりました。これは2社の相対感で見えてきたものや、様々な企業の方と接することで、自由度の高い企業って沢山あるんだなと知れたことや、そこに自分が言語化できないが惹かれていたからです。

「③組織規模」 で言うと、ベンチャー・スタートアップ企業で働きたいと考えました。これはキャリア系の情報に触れる中で、大手企業神話は崩れ去ることを生々しく感じ、また個の社会が到来する中で完成されたシステムの中で成果を上げられることに全く意味がないなと感じるようになったからです。また、②のカルチャーフィットの観点でも、小規模な組織が自分に合うと感じました。

実に7年間という長い月日をかけて、ようやく自分らしく働ける企業の条件に辿り着きました。本日は長くなってしまったので、、転職軸が定まった後の私の動きや、転職後(現職)に私が感じていることは次回に綴ることとしたいと思います。

ちなみに、この軸を考える上で有用かなと思う書籍をご紹介しておきます。

「組織の未来はエンゲージメントで決まる」という書籍なのですが、人が幸福度高く仕事をする上でおさえておくべきポイントがまとめられています。こちらを読むと体系的に何を軸に据えるべきか?が見えてくるため、読後に私が辿ったプロセスを歩めたらもっと早く今の場所に辿り着けたなという感覚です。良ければお試しください。