ましもきんとキャリア

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転職するべきか、思い留まるべきか?④(日系金融事務の独立志向:Tさん)

GWが迫ってきましたね、緊急事態宣言もあり自宅でゆっくりする時間が増えることもあり、キャリアに悩む方も増えてくるのではないでしょうか。

さて、本日はSNS経由でご相談いただいた方とキャリアのお話をしていたので共有したいと思います。

初めてお会いした方でしたが、とてもポジティブな悩みをお持ちで、読書家で自己研鑽に意欲的な素敵な方でした。

同様の悩みを持たれた方にお役に立てる部分もあるかなと思い、いただいた質問や、私からのフィードバックを綴りたいと思います。

 

【プロフィール】

・社会人二年目

・金融系の事務職

└営業志望で入社も事務職、細かい仕事は苦ではないものの、色々経験したい

・副業に挑戦中

独立志向の方向けのスクールにて、複数商材を営業として販売

 

【いただいたご質問】

・ましもきんの転職のきっかけ

【ましもきんからした質問と回答】

Q:Tさんはなぜ転職や独立を考えるのか?

A:ずっと会社で働くイメージがない
└今の会社にすごく不満があるわけではない
└上の方を見ていて、仕事ができるので尊敬はしているが、自分が将来歳を重ねてその立場になることに違和感がある
└会社とは別で動いていると、周りに独立している方が沢山いる、そういった方の姿を見るとそちらに惹かれる、想像できる

Q:なぜそういった方に惹かれるのか?
A:人と違ったことがしたい
└平凡なルートを歩みたくない、少し波乱万丈が合った方が良い
└この状態に慣れてしまうと、歳を重ねて何かやった方が良いと感じた

Q:なぜ平凡な選択に懐疑的なのか?
A:選択肢が常にあるから
└友人はずっと看護師、学生の頃から看護師の勉強をして夢かなったが、仕事が辛くて鬱になって休職中だと言っていた、その道しかないから挫折して病んだと思う
└会社で働く人も選択肢がなく、その道にずっとい続ける
└自分は本を読むのが好きで、色々な刺激的な人生を送っている人の話や、本を通じて色々な方に話を聞いたり、独立している方の話を聞いたら選択肢があると知ると自分で何かできた方が楽しいと思う

Q:今までの選択は波乱万丈なものを求めていた?

A:今までもワクワクする選択をした
└中学がバレー、高校は受かったところが強豪校だったが入部してみた
└大学は常に何かしたい思いはありつつ、留学をしたりした

Q:家庭環境での心当たりは?

A:放任主義ではある、価値観を押し付けられる感じ
└母は安全地帯にずっといたい人、人と違ったことはあまりという人

└ストレスだった、とにかく新しいことをしようとすると否定から入られる、なのでずっと一人暮らしをしたいとか思っていた

Q:選択肢の拡張を考えた時の今考えている方向性は?

A:転職か独立になる
└大手に入るのはそれだけ能力がないと内定ももらえないと思う
└転職したらランクが下がると思う、そこが難しいと思う
└やりたいという目標があれば、環境が良くなくてもやりたいことができれば良い
とてもやりたいことがない状態で転職するのは難しいなと思う

【見えてきたキャリアにおける大事な軸と背景】
・キャリアの拡張性
→今までの選択や、出来事からキャリアの拡張性(そのキャリアを選択した時に自分の選択肢が拡がる状態)が期待できることが大事。
特に、ご家庭の環境が大きい可能性があり、お母さまが安定志向で選択肢を狭めて生きられていたことを反面教師的に捉えられていたり、自分の前向きな選択を否定された経験が原体験として大きそう

【フィードバック】
大事な話が二つありそう。
①興味関心は情報量に比例する。
やりたいことがないのは普通なので、ネガティブに捉えない方が良い。日本人の6%しか仕事にやりがいを持てていないというファクトがあるほど。ただ、諦めるのは勿体なく、やりたいと思えることに出会える可能性はまだまだある。「興味関心は情報量に比例する」ので、アクションして、様々なことを経験する中で見えてくるものがある。分かりやすい例を出すと、幼少期の夢の話がある。小学校の時の夢って「お花屋さん」「サッカー選手」「医者」等々。ここでIT企業でアプリケーション開発したいとか言い出す子供は中々いない。これはそもそも選択肢を知らないから起こる。大人になってもこの構造は変わっていない。多少情報量は増えているが、特にToC向けのビジネス以外に触れる機会は日常的にあまりなく、やりたいことを拡張させるチャンスに乏しい。今やられているような、副業等を始め、様々な職種、業種と触れる機会を増やすべく、書籍を読んだり、人と話す機会を積極的に作られると良さそう。

②独立起業への認識バイアスをなくす。
スクールは得てしてブランディングの観点でポジティブな喧伝をしがち。よって、歪んだイメージが形成される可能性がある。なので、バイアスをなくすため、敢えて独立起業へのネガティブな話のシャワーも浴びておくべき。ここの情報がフラットにとれた状態でもまだ独立起業への高揚感が消えないのであれば是非挑戦してみると良い。

以上です。

同じような悩みを持たれている方がいましたが、一助になれればと思います。

Tさん、ポジティブなキャリア選択に向けて頑張ってください!!

 

 

ちなみに、同様の悩みをお持ちの方に是非読んでいただきたいお勧めの書籍をご紹介です。

「転職の思考法」(単行本)

「転職の思考法」(Kindle版)

 

 

・新卒でこれから会社を選ぼうとしている方
・漠然と現職に対する疑問を感じている方
・転職に向けて動いている方
にお勧めの書籍です。
 
キャリア選択に関する話が、物語形式で時系列で体系的に整理できます。私自身は二度の転職を経て、変化の激しいベンチャーに身を置いているので、主人公の悩みがもどかしく思えますが、当時悩んだ自分を思い出します。感覚的に転職を考えるが、何がボトルネックなのか言語化ができず、何が正しいのか分からず、動こうとしても何を判断基準にして選社すれば良いのか分からない。そこに自社、エージェント、家族も含めた保守的な人々等様々なポジショントークが絡んできてひたすらに困惑します。当時の自分のように、今もその荒波で死んだ目をしている人に是非読んで力強い一歩を踏み出してほしい、そのきっかけになる一冊です。