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転職するべきか?思い留まるべきか?②(金融系ベンチャー勤務:Mさん)

職業柄こういった相談を受けることは多く、第二弾です。

今回は、金融系ベンチャー企業に勤められている知人からの相談でした。

丁度働き始めて1年が経つ頃で、連絡がきた時点で少し匂うなと感じましたが、案の定でした。

テキストの内容からも見てとれましたが、かなりくたびれている印象を受け、悲しい気持ちになったと同時に、微力ながら力になれればとの思いでお話をしました。

状況としては、保険代理店業で新規の契約獲得のための架電からクロージングまでを行っているとのこと。いまどき保険の営業自体が厳しい上に、架電でそれをやっているというのでかなりシビアな環境下であることは元保険会社の私からも容易に想像ができました。ただ、そんな状況でも腐らず新人賞を獲得しているとのこと、力強いです。

話を聞いていくと、
インセンティブが低い
・シフト制
・経営サイドに入るまでに時間がかかる
・営業ノルマが厳しい、叱責する等旧態依然としたカルチャー
トップダウン

あたりが懸念点として出てきました。

まずは社内での異動の可能性を探りますが、小規模な組織で、ほとんどの事業部が営業で、大きな懸念になっているカルチャー面は解決が難しそう。これが中々痺れる感じで「会社にいる意味あるの?」といった人格否定のような言葉が出てくるとのこと。

大きな組織であれば、異動でカルチャーがガラッと変わることもありますが、スタートアップに近いフェーズだとそうもいきません。前回の事例とは違い転職前提で話を進めました。

ここで大事なのは、同じ失敗を繰り返さないことです。改めて今回の選択ミスを踏まえて、何が大事なのかを内省しつつ、言語化する作業を進めました。

結果として出てきた働く上で大事な軸は、

<カルチャー>
顧客ファースト
理不尽な叱責が起こらない

<キャリア形成>
将来的に家業を継ぐことに繋がる

<事業共感>
顧客にとって必要で社会的意義があると腹落ちできるもの

でした。

特にポイントだったのは、本人はカルチャー面や、条件面ばかりに目がいっていたが、実は隠れた大きな論点を見逃していたことでした。そもそも保険というビジネスの必要性に、社会保障制度の充実や、そもそもの商品特性上保険代理店という性質を踏まえて必要性を感じられていなかった。ここを見逃すと、せっかく転職しても、またモチベーションが下がって転職を繰り返しかねません。

何故こういった大事な論点を見逃すのか?

これは本人も思考力がない・・と落ち込んで反省の弁を述べてくれましたが、思考力の問題ではないかなと思います。私が思うに、知識量がものを言う世界かなと思っています。そもそもどういったフレームでキャリアを考えれば良いのか分かっていないがために、大事なポイントを見逃す。

今の職場が違うな、、ただ何が違うのか、またそれを踏まえてどういったところを選べば良いのか分からないという方は是非以下読んでみると良いかなと思います。

「組織の未来はエンゲージメントで決まる」

「転職の思考法」

「苦しかった時の話をしようか」

「きみたちはどう迷うか」

是非自分らしく働くきっかけを掴んでいただければ幸いです。